専門職の役割

専門職の役割は以下とおりです。

リハビリテーション専門医

◇医学的な診断、治療、評価、予後予測

◇各専門職チームのまとめを行い、リハチームのリーダー

作業療法士

◇精神の病気、心理的な負荷による精神的な障害がある方、または障害が予測される方

◇老年期のさまざまな能力や機能(身体能力や認知機能など)の障害

◇頭部外傷や脳卒中による高次脳機能(記憶、注意機能、遂行機能、社会的適応行動など)障害などの方々に、作業活動を通じた治療・指導・援助を対象者や家族に行います。

おもに、次の5点を目指します。

  1. 心身の機能回復や維持(麻痺の回復、装具などでの関節の保護・運動の促進、精神の回復や維持など)、二次的な障害の発生などの予防
  2. 食事・更衣・排泄などの日常生活活動(ADL)、家事・外出・地域活動などの日常生活関連活動(IADL)
  3. 作業耐久性の向上や環境調整など、就労や就学に向けた職業関連活動
  4. 退院後の住環境整備(手すりの設置、間取りの調整など)、環境への適応(改造したトイレ、浴室での出入り動作、家族の介助など)、福祉用具(持ちやすい箸、子どもの遊びに適したおもちゃなど)の製作や使用方法
  5. 集団生活技能(職場や学校内での人間関係、適応的行動など)の獲得、作業遂行(1つ1つの作業の方法や手順)の獲得や代償能力の獲得

理学療法士

◇関節可動域、筋力、感覚、反射、姿勢、歩行などの運動・動作機能の測定と評価

◇運動療法や物理療法を用いた機能治療を行い動作能力の回復をはかる

◇基本動作(寝返る・起き上がる・立つ・歩く等)の治療・日常生活動作(食事、排泄、入浴等)の治療

言語聴覚士

◇音声言語機能・聴覚障害者や嚥下障害等の評価、治療

◇障害者の家族に対する援助や指導

◇言語的あるいは非言語的(ジェスチャー・文字盤等)コミュニケーションの指導

医療リンパドレナージセラピスト

がんの手術や放射線治療を受けると、「リンパ浮腫(ふしゅ=むくみ)」という後遺症に悩まされることがあります。治療した患部周辺のリンパ(体液成分)の流れが滞り、老廃物や細菌類を処理できなくなるからです。

◇手・脚・顔・胸・背中・腰・陰部・おしりなどが異常に膨れ上がってしまいます。

◇服を着られなくなったり、包丁や掃除機がうまく使えなくなったり等、日常生活に支障をきたします。

◇疲れやすくなったり、鈍痛や不快感を伴ったりします。

このため、日常生活を少しでも快適に過ごせるよう、医療リンパドレナージセラピストは治療によって後遺症を改善させます。